干満の差約6メートル。沖合6キロメートルにわたる広大な干潟が出現する有明海(ありあけかい)は、日本でも有数の珍味の宝庫。「ムツゴロウ」や「ワラスボ」、「クチゾコ」、「赤貝」などを個性的な姿、形ですが、これが食べてみるとクセになりそうな美味。その秘密は干満の差。潮の満ち引きによって、川の栄養分をたっぷり取りこんでいるからなのです。おかげで有明海底の豊かな土壌では、魚介類がよく育つというわけです。名物ムツゴロウはハゼ科の魚。かば焼や刺身がおすすめです。舌ビラメの一種であるクチゾコは煮付けやバター焼がオーソドックス。またグロテスクだが食べると美味いワラスボには、味噌汁があいます。また酢みそに最適なウミタケ。ホウジヤやメカジャ、アゲマキなどの貝類も美味しい。独特の魚介類だけど、どれも味は最高です。有明海料理は、主に佐賀市内の旅館などで味わうことができます。
有明海で穫れるムツゴロウやワラスボ、あげまき、めかじゃ等の海の幸を使った料理。有明海は干満の差が大きく、潮が引くと一面、泥土の海となる。この干潟に住む珍しい魚介類は、奇妙な姿をしているが、食べてみると美味しいものが多い。地元の人たちは、有明海を「前海」、これらの海産物を「前海物」と呼び、親しんでいる。蒲焼や煮物、揚げ物などに調理します。