佐賀バルーンミュージアムは、佐賀県佐賀市に位置する日本初の熱気球をテーマとした常設博物館です。2016年10月1日に開館し、天候に関係なく、いつでも熱気球の魅力を感じられる施設として注目されています。佐賀市の観光促進や中心市街地の活性化を目的として設立され、地元の歴史的な土地である弘道館跡地に建てられました。
この博物館は、かつてスーパーマーケット「マルキョウ佐賀店」があった場所に設立され、佐賀市が用地を購入し、建物は無償で譲り受け整備しました。また、隣接していた旧嬉野家の武家屋敷の門は1890万円の費用をかけて保存修理され、東側に移されました。博物館の総事業費は約18億円にのぼります。
この施設は、鉄筋コンクリート4階建ての建物のうち、1・2階部分が博物館の展示スペースとなっており、佐賀県の工芸品や名産品を販売する物産館やカフェも併設されています。1階には「バルーンハーバー」と呼ばれる熱気球の保管が可能な倉庫が設けられ、3階は青少年センターや少年サポートセンター、4階には日本語学校が入居しています。
開館以来、佐賀バルーンミュージアムは多くの観光客に親しまれ、2017年7月19日には来館者数が10万人に到達しました。
館内には、吹き抜けのエリアに実物のバルーンが展示されており、訪れる人々は迫力ある展示を楽しむことができます。特に注目されているのは、1969年に日本初の有人熱気球飛行に成功した「イカロス5号」のバスケットの展示です。これに加え、280インチの大スクリーンで熱気球の映像を楽しむスーパーハイビジョンシアターや、バルーン競技を体験できるフライトシミュレーターも完備されています。
佐賀バルーンミュージアムには、「気球の殿堂」という展示エリアがあり、日本や佐賀の熱気球文化に貢献した個人や団体を紹介しています。この展示は、国際気球委員会(CIA)が運営する気球の殿堂とは異なるもので、佐賀独自の施設となっています。
気球の殿堂では、以下のような人物や団体が紹介されています:
佐賀バルーンミュージアムは、毎日午前10時から午後5時まで開館しています。最終入館時間は午後4時30分です。
毎週月曜日が定休日ですが、祝日の場合は開館し、翌日に休館となります。また、年末年始(12月31日と1月1日)は休館となり、ゴールデンウィークや夏休み期間、佐賀城下ひなまつり期間中は特別に開館しています。
観覧料は以下の通りです:
20名以上の団体は3割引となり、障害者手帳を所持している方やその介護者も無料で入場できます。また、年間パスポートも販売しており、大人は1000円、小中高生は400円で購入可能です。
佐賀バルーンミュージアムへのアクセスは便利で、佐賀駅南口バスセンターから市営バスや昭和自動車、祐徳バスに乗車し、約5分で「県庁前」バス停に到着します。そこから徒歩1分で博物館に到着します。また、佐賀駅から徒歩17分(約1.4km)でもアクセス可能です。佐賀空港からは市営バスで約20分かかります。
佐賀大和インターチェンジから市街方面へ車で約20分です。博物館には駐車場が完備されており、普通車60台分(30分100円)、大型バス3台分(6時間2000円)のスペースが用意されています。
博物館内には、佐賀の工芸品や名産品を販売する「佐賀工房 バルーンミュージアム店」があり、お土産や記念品を購入することができます。また、カフェ「Museum Kitchen HARUcaf'e」では、観覧の合間にゆったりとくつろげるスペースが提供されています。
さらに、博物館にはコインロッカー(100円~300円)、授乳室、ベビーシート、ベビーカーや車椅子の貸し出しサービスも整っています。デジタルパンフレットもダウンロード可能で、2.8MBの容量です。
佐賀バルーンミュージアムは、毎年秋に開催される「佐賀インターナショナルバルーンフェスタ」と密接に関連しており、このイベントは日本国内外から多くの熱気球が集まる一大イベントです。博物館では、このフェスタに関する情報や熱気球文化の歴史も学べるため、佐賀を訪れる観光客にとっては欠かせないスポットです。