嬉野温泉は、佐賀県嬉野市に位置する日本有数の温泉地です。嬉野温泉は、武雄温泉と並んで佐賀県を代表する温泉であり、「日本三大美肌の湯」としても広く知られています。その泉質や長い歴史、また温泉街の魅力的な観光スポットが、国内外から訪れる観光客を惹きつけています。
嬉野温泉は、泉質の良さで「日本三大美肌の湯」のひとつに選ばれており、「佐賀・嬉野温泉」や「日本三大美肌の湯・嬉野温泉」の名称で商標登録されています。美肌効果が高い温泉として知られ、その効能は、肌がすべすべになるという評判がある炭酸水素塩泉です。
嬉野温泉の泉質は「ナトリウム - 炭酸水素塩・塩化物泉」です。この泉質は、美肌に効果があるとされ、入浴後には肌がつるつるになると評判です。特に、藤田聡氏によって選ばれた「日本三大美肌の湯」のひとつとして、多くの美容効果を求める人々に人気があります。
嬉野温泉の温泉街の中心には「シーボルトの湯」があります。この施設は、元々は大正時代に建設された公衆浴場で、ドイツ人建築家の設計によるものでしたが、2005年の福岡県西方沖地震で取り壊されました。その後、2010年に大正時代の姿を再現して再開され、現在も観光客に人気の施設となっています。
また、シーボルトの湯の近くには「シーボルトの足湯」があり、商店街中心部に位置しているため、買い物の合間に気軽に立ち寄ることができる無料の足湯として人気があります。
嬉野温泉の歴史は非常に古く、奈良時代に編纂された『肥前国風土記』に「万人の病を治す温泉」として記載が残っています。ただし、その時点では温泉の名称は明記されていません。その後、神功皇后が温泉を発見したという伝説や、様々な伝承が残り、長い歴史を持つ温泉地として知られるようになりました。
江戸時代には長崎街道の宿場町として栄え、温泉の効能だけでなく、宿場町としての賑わいもありました。蓮池藩が温泉を管理し、藩営浴場として多くの人々に利用され、当時から湯治場として親しまれてきました。
嬉野温泉の名物料理「湯どうふ」も有名です。温泉の成分を利用して作られた湯どうふは、特に嬉野市内で「嬉野温泉湯どうふ」として商標登録されており、その独特なまろやかな味わいは、訪れた観光客にとって欠かせない一品となっています。
嬉野温泉へのアクセスは、鉄道やバス、自家用車などさまざまな手段が用意されています。交通機関を使って訪れる場合でも、非常に便利な立地にあり、観光に最適です。
高速バス「九州号」を利用する場合、福岡市からは約2時間、長崎市からは約1時間で嬉野温泉に到着します。自家用車の場合は、長崎自動車道嬉野インターチェンジから県道1号線を経由して約5分で温泉街に到着します。
嬉野市では、古くからお茶の栽培が盛んであり、温泉とお茶の両方を楽しめる場所として知られています。嬉野市や観光協会では、これをPRポイントとして「お茶といで湯の街・嬉野」として様々な観光プロモーションを行っています。
近年では、2次元キャラクター「嬉野六香」(温泉むすめ)も活用し、温泉街のPRや観光促進に努めています。
嬉野温泉は、美肌効果を持つ温泉として長い歴史と伝統を誇る温泉地です。豊かな自然に囲まれた温泉街では、温泉そのものの癒しと共に、名物の湯どうふや、歴史的な建物群、さらにお茶の文化も楽しむことができます。アクセスも良好で、観光客にとって魅力的なスポットとなっており、ぜひ一度訪れてみてください。